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柿渋とは?!ジャパンブラウン/Japan Brownと呼ばれる柿渋


柿渋について原料から最終商品まで詳しく解り易く説明しております。



柿と柿渋と柿の渋 柿渋の歴史 柿渋の産地  柿渋の製造 柿渋の種類
 柿渋の特性 柿渋の効果  
柿渋の用途  参考文献 運営会社

柿渋の原料となる渋柿の実
原料の渋柿の実
柿渋と和紙の一閑張り
一閑張り 
 柿渋染め 帽子 ショール
柿渋染め


柿と柿渋と柿の渋

「柿食えば 鐘が鳴るなり 法隆寺」  子規
里古りて 柿の木持たぬ 家もなし」 芭蕉
「柿みのる 秋や日本の 秋ふかし」  南草

数々の俳句にも詠まれたように、柿は昔から我々日本人にとって馴染みの深い果物です。
農家の庭先には必ずと言っていい程に柿の木が植わっており、赤い実を付けた柿の木は日本の秋の風物詩の一つでした。
また「柿が赤くなると、医者が青くなる」と言うコトワザがあるよう、にビタミン豊富な健康食品でもあるんです。

また柿は日本を代表する果物で、KAKIは世界の共通語となっています。
よく柿をパーシモンと訳した表現を見かけますが、パーシモンはアメリカ原産の柿で日本の柿とは全く別物であり、そもそもが果実を食するものではなく、あくまでも木材用なんです。
一時期、ゴルフのウッドクラブのヘッドとして人気がありました。

そんな柿にはもう一つのあまり知られていない別の顔があります。
それが柿渋なんです。


柿の種類

現在日本で栽培されている柿は大きく4種類に分類することができます。


①完全渋柿

渋柿の中で、種が入っても渋いままの柿を完全渋柿と言います。
渋抜きすると程よい甘みになります。
西条柿、愛宕柿など

②不完全渋柿

種が入ると種の周りだけ渋みが抜ける渋柿を不完全渋柿と言います。
渋抜きすれば甘くなります。
刀根早生柿、平核無柿など

③不完全甘柿

甘柿の中で種が入ると渋みが抜ける柿を不完全甘柿といいます。
渋抜きをして出荷します。
西村早生柿、禅寺丸柿など

④完全甘柿

甘柿の中で、種が入らなくても渋みが抜ける柿を完全甘柿といいます。
甘味が強いのが特徴です。
富有柿、次郎柿など
                         参考: 農林水産省HPより



柿渋の原料となる柿の種類

柿渋の原料としてるようできるのは渋柿の①と②です。
無臭柿渋柿多冨は、西条柿、愛宕柿、横野柿などを使用してます。
甘柿の摘果の実でテストを行いましたが、良い結果は得られませんでした。

柿渋と柿の渋

ところで、「柿渋」と混同され易いのが「柿の渋」です。
柿の渋とはカキタンニンのことです。

そもそも、植物となる物はすべてタンニン質を保持してます。
これは自らの生命を維持して、外敵から守るためと言われてますが、タンニン質の中で一番高分子で力が強いのがカキタンニンなのです。
しかも、その強力なカキタンニンを発酵させることにより、更に高分子化させたものが柿渋なんです。

昔は「柿渋」のことを親しみを込めて「」と呼ぶことが多くありましたので混同されている方が多いようです。
柿の渋を抜く」とか「渋抜き」とか言いますからね。
どちらもカキタンニンですが、柿の渋抜きとはカキタンニンを不溶化させることにより、人が食しても渋みを感じなくなることです。
他方、柿渋は発酵させることによりカキタンニンをより高分化させ、パワーアップさせるものですから、まさに正反対の効果をもたらす物です。


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柿渋の歴史

青い未熟の渋柿の実を搾汁し、発酵熟成させた物が柿渋で、平安時代より様々な用途で庶民の生活と文化を支えてきました。
特に江戸時代には全国的に生産されるようになり、江戸の町には柿渋を扱う「渋屋」が軒を並べて商売を行っていました。

その後も、第二次世界大戦までは、様々な分野で日本人の生活を支えてきましたが、戦後の急激な石油化学製品の発達により、急速に需要が減退し、殆ど忘れられた存在となりつつありました。
しかしながら、グローバルに環境問題が叫ばれる21世紀を迎え、今また、その素晴らしさが見直されてきました。

柿渋の歴史を探る

新聞記事などから当時の柿渋事情を垣間見ることができます。
 大阪毎日新聞 1925.7.10大正14 日本一の備後の渋 尾道市長江町 森徳太郎

柿渋と言えば世の多くの人々は「渋紙に使うあの渋かい」と僅かに渋紙の名によって其のおぼろげなる想像をたどるに過ぎぬ有様だが、渋には決してソンなに我々と縁遠いものではなく、否寧ろ吾々の生活における隠れた功労者と言っても好いのだ。
若い奥様やお嬢さん方を引き留めて置かぬアノ百貨店のショーウインドに眩いばかりに輝く友禅模様も元をただせば渋で固めた型紙から浮き出されるものである。更に又終日炎天下に絞った貴い汗を補うべく静かに座る夕の食膳を飾る一杯の酒も又この渋の袋から絞りだされたものなのだ。そして魚喰人種たる日本人の献立に無くてはならぬ鮮魚の数々も詮じ詰むれば一本一本渋で加工された釣り糸や網で獲られたものではないか。そればかりではな吾等の身辺にある膳も椀も箸も漆の下には渋が隠れて居り、元結の雨傘もカッパも渋無に造ることは出来ぬ。物干し台にしろ板塀にしろ床板にしろ適当に渋を利用したものがドレ程防湿防腐の効を吾等の家庭に齎しているか想像して見るが好い。-新聞記事文庫より

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柿渋の産地

昔は北海道と一部寒冷地を除き、日本全国で製造されていました。
主な産地は以下の通りですが、特に岐阜の美濃渋・京都の山城渋・岡山の備後渋が、日本三大渋と呼ばれたようです。
現在では京都の山城地区に集中しています。

          

会津渋

福島県会津地方を中心に身不知柿を中心に摘果から製造され、特に会津漆器の下塗りとして盛んに使用されていましたが、徐々に衰退してゆきました。
最近では京都山城から移植された天王柿を使って製造されています。

越前/越中渋

石川県の最勝柿や富山県特産の三社柿等を原料として製造されて、特に漁業関係や、越前漆器・越中漆器の下塗りに使用されれ来ましたが、現在では完全に途絶えています。

赤山渋

埼玉県南部の川口市、浦和市、大宮市、岩槻市が接する大宮台地周辺で盛んに製造され、特に一大消費地であった江戸の町文化を支えたと言われています。
残念ながら完全に耐えていまし多賀、近年、復活の動きも出てきています。



美濃/揖斐渋

伊勢型紙に多く用いられるなど盛んに製造されていましたが、徐々に衰退し、最後に一件が残って細々と製造されていますが、数年前から村起こしとして新たに伊自良地方で特産の伊自良柿を利用して製造再開されています。 
伊勢型紙が江戸に送られて江戸小紋を支えるという一つの文化の流れができていたことになり、数年前には、江戸小紋のルーツを探るというTV場番組でも紹介されました。


山城渋

天王柿、鶴の子柿などを原料として盛んに製造され、京文化や灘の清酒醸造にも貢献してきました。
現在では、全国の生産量のほとんどを占めています。   


備後渋

最盛期には200軒余りの柿渋屋が存在したと言われています。
漁網などに多く利用され、また船体に塗料として使用されたり、染料として船の帆にも利用され、かの有名な村上水軍をも支えました。
やがてすたれて行き完全に消滅してしまいましたが、近年、NPOを中心として復活し始めています。

と柿の渋



柿渋の製造方法

昔ながらの伝統的な製造法


 柿の実摘果→洗浄→搾汁→発酵→殺菌→熟成
 柿渋の原料・柿の実摘果  柿渋の原料・柿の実  柿渋搾汁  柿渋果汁  柿渋熟成タンク


発酵について

柿渋で一番大事なのは発酵です。
発酵によってカキタンニンが高分子化することによって、よりパワーアップします。
自然発酵ですので、気温など気候にも大きく左右されますので、いかに上手く発酵させるかが柿渋の命です。

熟成について

発酵により高分子化したカキタンニンの分子構造が安定するまで熟成してやる必要があります。
発酵が終わってから2~3カ月も経てば安定しますので、それ以上の熟成はあまり意味がありません。
そもそも、柿の実が未熟の時期に一度に造り込むのですから、結果的に熟成せざるを得ないことになり、意識的に熟成させている訳ではないのです。
各家庭でも、毎年使う一年分を造っていたのです。
よく3年熟成とか5年熟成をうたった柿渋がありますが、疑わしいですね。3年も経てばかなり酸化が進み、粘度が増している筈ですからね。



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柿渋の種類と臭い・無臭柿渋

現在、市販されている物はその製造方法から何種類かに分類する事ができます。

①伝統的な自発発酵製法による昔ながらの柿渋

青い未熟の渋柿の実を搾汁してできた果汁を自然発酵させたもので、発酵過程で発生した様々な有機酸系物質が混ざり合って独特の悪臭があります。
又、主成分のカキタンニンの分子の大きさがバラバラで、品質が安定しないのが難点です。


②①を精製した無臭柿渋

今から約25年前に、①を精製して臭いの元となる有機酸系物質を取り除くことにより、完全無臭柿渋が誕生しました。
独特の悪臭が無くなるとともに、低分子のカキタンニンも除去されるので、一定以上の高分子カキタンニンにより品質の安定した高品質の柿渋です。柿多冨はこのタイプです。


③化学物質などで臭いを抑えた柿渋

独特の悪臭は有機酸系物質ですので、アルカリ系物質を混ぜることで中和させて臭いを抑えた柿渋です。

④酵母菌発酵製法により匂いを抑えた無異臭タイプ柿渋

酵母菌で強制的に発酵させ、発酵時間を短くすることで、発生する有機酸系物質を少なくすることで臭いを抑えたタイプ。
臭いの元が多くなれば多いほどに悪臭が強くなりますから、いかに短時間で発酵をおさえるかということです。

⑤発酵させない無発酵無臭タイプ柿渋

柿果汁を発酵させないで、様々な方法で低分子を追い出し、高分子タンニンだけを残したものです。
いうなれば、柿の渋液と表現すればいいのかもしれませんが、日本古来の発酵文化である柿渋と同等に扱うには疑問の残るところです。


⑥弁柄・顔料などを加えた着色柿渋

主成分のカキタンニンが酸化して必ず茶系に発色しますから、色は茶系色のみです。
時には弁柄とか松煙を混ぜて使用され、古色塗とか表現されました。


⑦化学塗料に微量のカキタンニンを加えた物

現在、柿渋塗料としてカラフルなものがクリアタイプと称して販売されていますが、化学塗料に微量の柿タンニンを加えたものです。
中には無色透明の物までありますが、果たしてどうなんでしょうかね。

⑧染料化された柿渋

化学処理によって染料に特化したもので、一般の草木染めと同じように、熱を加え、助剤を必要とします。標準タイプのように、刷毛で塗ったり、浸したりしての使用はできませんので、注意が必要です。
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柿渋の特性

1)柿渋の色

時々、柿渋をご存じない方から「どの様な色があるのですか?」とのご質問を受けることがありますが、基本的にブラウン、茶系色です。酸化することにより徐々に茶褐色に発色していきます。
特に紫外線によって酸化作用が促進され、発色を速めますので、昔から染のマニュアルとして染色後に日に当てるようにと言うのはこの理屈の為です。
又、高い温度によっても発色が促進されますので、陶芸の釉薬としての利用も面白いのでは」ないでしょうか。
繰り返しますが、必ず茶系に発色します。
無色透明とか、カラフルな色をした純粋な柿渋塗料とか柿渋染めなどは存在しませんので、ご注意下さい。 
       

2)柿渋での色対応

茶系のみですので、他の素材を使用してその色合いを変化させる方法が採られてきました。

①媒染

一般的な草木染めと同じ様に、媒染剤を利用してその色の変化を楽しむことができます。
但し、その方法は後媒染が一般的です。
即ち、最後の水洗いの段階で、薄い媒染液に浸して変色させます。
代表的な物としては鉄媒染とチタン媒染があります。

a)鉄媒染
鉄分に敏感に反応して黒くなるのが柿渋(カキタンニン)の特徴で、昔からその性質を上手く利用されてきました。
柿渋の濃度と鉄媒染の濃度によって、薄いグレーから濡れ羽色の黒まで様々な色合いに変化します。

b)チタン媒染
あまり知られてはいませんが、柿渋はチタンに反応して黄色系から綺麗なオレンジ系の色になります。

c)アルカリ処理
弱アルカリ処理をすることにより若干の色の変化を起こし、酸化作用が抑制されますので、
急速な色の変化を抑える効果がありあます。
又、風合いも若干柔らかくなりますので、拘りの柿渋染をされている方などは後処理としてアルカリ処理をされています。
材料としてはソーダ灰が一般的ですが、身近で手に入る材料としては重曹があります。

②顔料

化学物質とは馴染みませんので、有機系物質が含まれていると分離してしまいますので、
顔料を使用する場合には無機系の物に限られてきます。
その点からか、昔から弁柄(ベンガラ)が良く使われてきました。
昔の町家の黒っぽい窓枠などは柿渋にベンガラを混ぜて使用された色です。
その他、墨や松煙を混ぜ合わせても、独特の良い色合いに仕上がります。

3)柿渋の風合い(硬さ)

カキタンニンが表面に皮膜を張る為に硬くなるのが特徴です。
そのことで、塗料として使用した場合には補強材・防水材としての効果が伴う訳ですが、
他方染料として衣服などに使用する場合にはその硬さが欠点とされる場合があります。
この硬さを緩和するには、液を薄くして染め回数を増やして発色させることや、
その都度十二分に水洗いを繰り返すことによりある程度の効果があります。
又、市販の柔軟剤を使用しても効果があります。

4)柿渋の臭いと無臭柿渋柿多冨

そもそも基本的に発酵物にはキツイ臭いがつきものですが、ご多分に漏れず独特の悪臭があります。
店頭で購入された柿渋をご存知でない方が家に帰ってから容器の封を開け、その独特の臭いにビックリされて、
「これ腐ってます」と言ってお店に返品に来られ、対応した店員さんも「そうですね」って対応されたと言う笑い話もあるくらいです。
主成分である柿タンニンそのものは無臭です。
あの独特の悪臭の臭いの元となる犯人は、発酵工程に於いて発生する酢酸・オウロピン酸・酪酸など有機酸系の不純物なのです。
特許製法により、その不純物を取り除くことに成功し、画期的な無臭柿渋柿多冨が誕生しました。
今まではその悪臭を嫌って敬遠されていた方にも、これからは安心して親しんで頂けるようになりました。

5)柿渋の色合い・発色
濃度と塗布・染色回数と経時変化で色あいが変わってゆきます。
当初はあまり発色しませんが、時間とともにゆっくりと発色してゆきます。

各々原液で、右から無垢 1回塗り 3回塗り 5回塗り

      1ケ月経時柿渋発色見本1        1年経時柿渋発色見本2        2年経時柿渋発色見本3


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柿渋の効果・効能

ここ数年来、効果効能が注目され始め、柿渋○○なる様々な商品が世間を賑わわせておりますが、柿渋の力=カキタンニンのパワーということになります。
そもそも植物はすべてタンニン質も持っているのですが、その中でも一番の高分子なのがカキタンニンとだと言われてます。
その柿タンニンが発酵作用により、更に一段とパワーアップされ、その力が発揮されることとなるのです。

その主なもの

①防水・補強

カキタンニンを塗布すると酸化してかたまり強固な塗膜を張り表面を保護するので、防水効果・補強効果があり、昔から塗料として利用されてきました。

②タンパク質と結合

カキタンニンはタンパク質と結合する性質があります。これを利用して日本酒の清澄剤として使用されています。

③収斂作用

タンパク質を変形させることにより組織うや血管を収縮させる作用で、昔は下痢止めや火傷、中風等効果があるとして使用されました。
また、現代では歯茎を引き締める効果を期待して歯科医でも使用されいる例もありますし、歯磨き剤も発売されているようです。

④整菌作用

様々な最近の活動を抑える作用があり、抗菌防臭・消臭などの効果が期待できます。
これは強い殺菌力ではなくて、菌の活動を抑える整菌作用と呼ばれるもので、殺すのではなく、あくまでも整えるのです。


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柿渋の用途と使用方法

上記した様な特性、効果効能等を利用して、昔から現代まで様々な用途で庶民の生活や文化を支えてきました。

1)塗料(木材に塗る)

木材に塗布すると、表面にカキタンニンによる硬い強固な皮膜が出来ることにより、防水、腐食を防ぐ効果が期待できることから、家の柱、樽や桶、床下などに盛んに使用されました。
現在でも、建築資材としても広く使用されていますが、特にシックハウス症候群にこう如何あるとされ、内装様に人気があります。
又、家具や食器などに使用されています。
古くから漆器の下塗りとしても利用されましたが、これは、補強材としての目的以外にも、漆に比べて取扱いが易しく、又安価であったことがその理由かと思われます。
今でも、一部の漆器産地では柿渋の下塗りが行われております。

詳しくは柿渋塗料としてのページをどうぞ



2)染料(布を染める)

染料として使用された歴史も古く、特に主に庶民の衣服を染色することに利用されました。
今では一部手工芸作家の手によって独特の柿渋の世界が創り上げられています。
又、デニム・ジーンズやTシャツ、バッグなど、カジュアルな商品作りも盛んにおこなわれるようになりました。

詳しくは柿渋染料としてのページをどうぞ



3)和紙(和紙に塗る)

和紙に塗る(又は染める)ことにより強度が増すことから、盛んに使用されました。
又、京友禅や小紋などの糊置き職人が糊の防染作業に使う糊筒や型染めに使用する型紙が各地の伝統染色産業を支えてきましたし、番傘やうちわ等にも利用されてきました。
とくに団扇に塗ることにより強度が増し、腰のある仕上がるになることから強い風を起こすことができるので、渋団扇と呼ばれて重宝され、今でも香川県を中心に生産されています。
うなぎの蒲焼の光景を想像してみて下さい。
更に、竹篭に和紙を貼り上から塗った一閑張りが有名で、衣類や書物の防虫効果など日常生活の中だけでなく、養蚕や製茶等の産業も支えてきました。
最近では趣味の世界で楽しむ方がふえていますし、竹籠の代わりにダンボール・厚紙などを利用した五感張りも広がりつつあります。

詳しくは一閑張のページをどうぞ


4)和傘

和傘と言うと、紙の部分,つまり和紙に塗るものと誤解されることが多いのですが、実は竹骨の部分に和紙を張り付ける糊の粘度を増す為に、混ぜて使用されます。
ですので、一般的なタイプではなく、発色し難い搾りたての青いままのタイプを使用します。
これを新渋といいます。

5)日本酒の製造(酒袋)・清澄剤

江戸時代以降、日本酒の製造工程においてモロミを搾るのに柿渋で染めた木綿・麻の袋が使用されました。
毎年この袋を染めることから杜氏の仕事が始まったと言われ、それを何年も繰り返し、独特の風合いになった物が酒袋として有名です。
今ではすっかり機械化されており、この酒袋を使用することはなくなりましたが、
現在でも清澄剤として日本酒の製造に欠かせない物となっています。
一方、酒袋はその独特の色合い、風合いが重宝され、一部マニアの間では手作り工芸品の材料として根強い人気があります。

6)漁業

木綿糸を染めることにより強度が増し防水効果が上がることから魚網、釣り糸などにも利用されました。
昔は漁師さんが投網などをj染める光景を目にすることもできましたが、今では殆どが化学繊維に取って代わられています。
又、毒流し漁に利用されたという歴史も残されています。

7)海運

防水・防腐・補強効果から木造船の船体に塗料として利用され、また、染料として帆にも利用され、強力な帆が風を一杯に受けて船の運航を支えました。
かの有名な北前船も柿渋に支えられていたんですね。
又、歴史を動かしてきた勇猛な村上水軍の活躍の影にも、備後渋の支えがあったんですね。

8)民間薬

民間薬として、高血圧、やけど、しもやけ等に効果があるといわれ、広く愛用されていたようです。
これはカキタンニンの効果だと思われますが、きっちりと科学的に裏づけされたものではありませんので、飲用につきましては、医師に相談されるなど慎重に対応をされた方が良いと思います。

9)化粧品

主成分たるカキタンニンの保湿効果を利用して化粧品にも利用されております。
最近では、柿渋石鹸とか柿渋シャンプー等々が世間を賑わしておりますが、
残念ながら本来の意味での柿渋は使用されておりません。カキタンニンが極微量に含まてた薬剤が、これまた微量に使用されたものが柿渋○○として販売されているのが現状です。
但し、消臭等の効果云々は別問題です。



グローバルな動きとして、行き過ぎた石油化学製品への依存からの脱却が始まっています。
その一例がレジ袋の有料化とかエコバックの推進です。
又、2030年に向かって、SDGsも歩き始めています。
時代は動き、確実にフォローの風が吹き始めているのではないでしょうか。
これから将来に向かっては更なる広がりが期待されます。

1)柿渋とSDGs

自然にある資源を長い期間維持し、環境に負荷を掛けないようにしながら利用してゆくという精神にぴったりしている
例えば、サスティナブルファッションの世界では柿渋は染料として大いに活躍の場が広がる可能性を秘めています。

2)柿渋とハンドメイド

高齢化社会を迎え、ハンドメイド(手作り)が少しづつ増えつつある中で、スマホ文化の発達も伴いヤング世代にもハンドメイドが拡がり、例えば一閑張りは急速な広がりを見せみせ、Pinterest、ninne、mercari、iichi等で人気となっています。

3)ジャパンブラウン・柿渋

コロナ禍でインバウンドに急ブレーキが掛かってしましましたが、何れまた観光客の需要が見込まれる時、日本固有の文化ジャパンブラウンに注目が集まることが期待出来ます。

4)柿渋とカキタンニンの力

サスティナブルな社会が進めば、益々カキタンニンの力に注目が集ますのではないでしょうか。
新型コロナウイルスのように、今後も新たなウイルスが生まれる可能性はあります


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柿渋に関する参考文献


①柿渋の力     京都府立山城郷土資料館

②柿の民俗誌    今井敬潤著       初芝文庫

③柿渋         今井敬潤著       法政大学出版局

④健康食 柿     傍島善次著       農文社

⑤柿の話       岐阜県本巣市糸貫町富有柿センター

⑥柿渋クラフト    寺田昌道著       木魂社                 

⑦発酵         小泉武夫著       中公選書


 柿渋とは  柿渋販売 一閑&五感  柿渋と藍・墨(炭)  さるかに合繊  柿渋ハンドメイド


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