柿渋の歴史産地製法種類用途から販売購入まで

柿渋とは渋柿生まれの人と地球に優しい天然素材

柿渋書道

柿渋は、塗料でも染料でもありません。ましてや、石鹸やボディーソープでは決してありません。柿渋は渋柿生まれの天然素材で、人と地球に優しい、日本が世界に誇る発酵文化の一つです。


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柿渋は日本の文化 柿渋への想い
柿渋の歴史
繁栄から衰退へ
 
柿渋復活の要因
柿渋の産地 柿渋の用途
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本粋柿渋
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柿渋は日本の文化です

干し柿

柿(渋柿)と柿渋

柿は昔から我々日本人にとって馴染み深い果物です。農家の庭先には必ずと言ってもよい程に柿の木が植わっており、赤い実をつけた柿の木は秋の風物詩として、数々の俳句にも詠まれました。

柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺  子規
里古りて柿の木持たぬ家もなし 芭蕉
柿みのる秋や日本の秋ふかし  南草

又、柿が赤くなると医者が青くなる、という諺がある様に、ビタミン豊富な健康食品でもあるのです。又、柿は日本を代表する果物で、KAKIは世界の共通語となっています。
時々、柿をパーシモンと訳し、柿渋関連商品をパーシモン○○と表現した商品も見掛けますが、パーシモンはアメリカ原産の柿の木で、日本の柿とは全く別物であり、そもそもが、果実を食するためではなくて、木材用なんです。一時期、ゴルフクラブのドライバーのヘッド素材として人気でしたね。

少々話しがそれましたが、そんな柿から生まれたのが柿渋ですが、そもそも、昔は柿と言えば渋柿しかありませんでした。甘柿は近年、徐々に普及したものです。
未熟の渋柿の搾汁液を、発酵・熟成させたものが柿渋で、1300年の歴史を誇る日本固有の文化なんです。そんな柿渋に関する情報の受発信に努めて参ります。



柿渋書道

柿渋への想い

柿渋、かきしぶ・・・・。
嗚呼、なんて優しい言葉の響きでしょう!我々日本人の心に宿る、あの懐かしい故郷の風景が優しく包み込んでくれる様な気分になりませんか?それもその筈、柿渋には1300年の歴史があるんです。柿渋は永く日本人の日々の生活と深く関わってきた日本の文化そのものなんです。

しかしながら、昨今ではネット社会の発展と相まって様々な柿渋及び関連商品が出回り、単なる商品として扱われる様になり、少々複雑な心境です。
更には、柿渋とカキタンニンが混同されて、発酵させない無臭柿渋とか、カキタンニンが少量含まれた柿渋消臭剤を使用した柿渋石鹸が販売されて以来、その後柿渋シャンプー等が次々に販売されるに連れ、柿渋○○の方がポピュラーになり、本来の柿渋を、わざわざ柿渋液と表現されるまでになっております。これは、ワインや日本酒を、ワイン液とか日本酒液と表現するような事で、嘆かわしい現象です。
この流れは、柿渋がコロナウイルスに効果があるって報道がなされてから、より顕著になって、遂には柿渋キャンディーまで出現しました。これは柿渋ではなく、あくまでもカキタンニンと表現されるべきものです。

確かに柿渋の主成分はカキタンニンですが、カキタンニンはポリフェノールの一種で、単なる物質(分子)です。しかしながら、柿渋は単なる物、商品ではありません。あくまでも日本の文化であることに拘って、正しい情報の発信を続けて行きたいと考え、柿渋に関する正しい真の情報の受発信を通じて全国的なネットワーク創りを進めて参ります。


柿渋の原料となる渋柿の実

柿渋の歴史

柿渋過去の繁栄

柿渋は、平安時代より様々な用途で日本の文化と日本人の生活を支えてきました。最盛期を迎えた江戸時代には北海道と一部寒冷地を覗いて日本全国で製造される様になり、地方によっては、年貢米の代わりに柿渋を納めたという資料も残されています。又、親しみを込め、「柿渋」を略して「渋」と呼び、当時、江戸の街中には渋屋と呼ばれるお店が軒を並べて大いに繁盛した様です。店頭で水で希釈して販売されていたので、水商売とも揶揄されていました。話しは少々外れますが、一説では、これが、現在の「水商売」の語源になったと言われています。(詳細は柿渋雑学コーナーを御覧ください)。尚、今でも業界では、渋と呼ばれる事が多いようです。その後も明治、大正、昭和へと第二次世界大戦までは様々な分野で活躍していました。

柿渋衰退の現状

戦後の急速な石油化学製品の発達により、日用品は安価で便利な商品の大量生産大量販売の使い捨て時代となり、又、住宅事情を建築様式の変化により木造住宅の減少により、特に消費の主流であった塗料の用途が大きく減少しました。又、清酒の醸造も減少し、清澄剤としての用途も減少しました。それに伴い柿渋製造も、現在では、京都南山城地区の3社専業メーカーよって、殆ど寡占状態と言っても過言ではない状況になっております。それでも、一部は岐阜美濃揖斐池田町の兼業メーカー2社によって、製造が継続されています。又、最近では、一時期完全に途絶えていた広島備後の尾道でも製造が復活されました。
尚、現在の主な用途としましては、独特の色合いが好まれ染色用に染料として、補強、防腐、防水などの効果から塗装用に塗料として、また、和紙に塗る一閑張りが人気です。藍染めのジャパンブルーに対し、その独特の色合い、風合いから、ジャパンブラウンとも呼ばれています。又、日本酒などの清澄剤(澱下げ剤)としても使用されています。実はこの用途が柿渋需要の中で一番多いのです。これはカキタンニンがタンパク質と結合する性質を利用したもので、今回のコロナ過で、コロナウイルスの不活性化に効果があると発表されたことと同じ理屈です。


柿渋染めの酒袋

柿渋衰退から復活の要因

衰退の一途を辿った柿渋でしたが、最近、復活復興の動きをみせています。それには様々な要因が考えられます。

地球環境問題と天然志向

21世紀に入り、地球温暖化など世界的に地球環境問題がクローズアップされ、行き過ぎた石油化学製品依存への見直しから、天然志向の動きが始まった事が背景にあると思います。

酒袋と柿渋染め

柿渋が注目されるようになった切っ掛けは、酒袋だと思います。酒袋とは、木綿で出来た袋に柿渋を塗ったもので、中に醪を入れてお酒造りに使用するものです。これを毎年繰り返すことに、強度が増し、独特の色合い・風合いが好まれて、手づくりのカバン等が人気になりました。近年は酒造りも機械化され、使用されていませんでしたので、大変な貴重品となり、茶色いダイヤと呼ばれる程でした。

一閑張り一貫張り

一閑張りについては諸説ありますが、竹籠に和紙を貼り、上から柿渋を塗布して仕上げたモノが、一閑張り(一貫張り)として徐々に広がりをみせました。これも、柿渋と和紙(特に墨で文字が書かれた古紙)と籠が醸し出す、独特の雰囲気が、日本人の心に響いたのだと思います。徐々に、全国に広がり、教室も開かれる様になりました。

シックハウス症候群(ホルムアルデヒド)

柿渋がホルムアルデヒドを吸着し、シックハウス症候に効果があるという研究発表がなされ、健康住宅ブームとも相まって、木造住宅の内装材として使用される様になりました。

無臭柿渋の誕生

柿渋が広く広まった一番の要因は、無臭柿渋の誕生ではないでしょうか?
発酵物独特の悪臭が、柿渋の普及の妨げになっていましたが、特殊精製技術により臭いを除去した無臭柿渋が誕生しました。これにより、街中でも屋内でもシーズンを問わず、使用することが可能になったのです。

柿渋パウダーの誕生

柿渋をパウダー状にしたのモノで、これを使用した1次商品及び精製水やアルコールで溶解したものが、柿渋消臭剤等を使用した2次製品まで、様々な柿渋○○なる商品が販売される様になりました。その代表格が柿渋石鹸です。

柿渋石鹸と加齢臭(ノネナール)

加齢臭が話題になった時に加齢臭に効果があるということで、柿渋石鹸が誕生して話題になり、雨後の竹の子の様に様々な銘柄が発売されました。やがて100円ショップにまで拡がり、一時的なブームで終わったかと思ったのですが、いまではボディーソープが主流となり、依然として、多くの商品が流通しております。

柿渋とノロウイルス

ノロウイルスに効果があると発表され、話題になり、特にNHKの朝報道番組で放送されて、更に一気に火が付き、一大騒動に発展しました。

柿渋と新型コロナウイルス

新型コロナウイルを不活性化させる効果があると発表されて話題になったのは未だ記憶に新しいところです。柿渋の知名度を一段とアップさせました。


日本地図

柿渋の産地

全盛期には全国で製造されたようですが、歴史に残っている主な産地は下記の通りです。中でも、岐阜の美濃、京都の山城、広島の備後が、特に有名だった様です。

会津柿渋

福島県会津地方を中心に身不知柿(みしらずがき)の摘果実から製造され、地場産業の有名な会津漆器の下塗りなどを主な用途として、幅広く使用されていました。ちなみに身不知柿の名前の由来は、木の大きさに比べて、沢山の実を付けることから、身の程知らずな柿だ、と言うことが語源とされています。

越前越中柿渋

石川県の最勝柿や富山県の三社柿等を原料として製造されて、特に越前・越中漆器の下塗りに使用され、又有名な越前和紙等幅広く使用されてきましたが、現在では完全に途絶えています。

赤山柿渋

埼玉県南部の川口市の赤山地区を中心に、浦和市、大宮市、岩槻市が接する大宮台地周辺で盛んに製造され、一大消費地であった江戸の町文化を支えたと言われていましたが、1970年代には完全に途絶えてしまいました。尚、最近、赤山地区で復活の動きがあるようです。

美濃柿渋

岐阜県の西濃地区にあたる揖斐地方を中心に、固有品種の田村柿を使用して製造され、地元の美濃和紙関連の地場産業を支えました。又、伊勢地方に送られて、有名な伊勢型紙に多く用いられて、江戸小紋を始め、全国の型染め文化の発展に寄与しました。が、需要の減退から衰退して行きました。現在でも、揖斐郡池田町の2軒の兼業メーカーによって、細々と継続されています。また、最近では、岐阜の柿渋応援隊なるものも結成されるなど、池田柿渋として活性化が図られています。

京都山城柿渋

天王柿、鶴の子柿などを原料として盛んに製造され、京文化や、酒処である神戸の灘、京都の伏見等全国の清酒醸造にも貢献してきました。現在では全国の生産量の殆どを占めています。今でも天王柿に拘る一面もありますが、他方、全国から摘果柿の実、耕作放置地の柿の実を積極的に集荷して使用されています。ところで、何故、全国の柿渋製造が衰退する中で最後まで残ったのか?理由は、現状、最大の用途が日本酒の澱下げ剤となっている為、酒造メーカーの多い京都の伏見、神戸の灘に近いことと、塗料としての用途の需要を考えても、背景には、神社仏閣を始め古い木造建築が多く残る古都の奈良、京都の存在が大きいと思われます。


備後柿渋

柿渋の原料は西条柿が中心で、最盛期には200軒余りの柿渋屋が存在したと言われています。漁網などに多く利用されましたが、船体の塗料とか帆の染料にも用いられ、かの有名な村上水軍の活躍を陰で支えたと言われています。又、日本初のマスクと言われている石見銀山の柿渋染めマスク福面にも使用されたものと推測されます。又、海運業も盛んでしたので、航路で江戸に送られて、江戸の消費を支えたとも考えられます。一時期完全に途絶えていましたが、最近、NOP法人により、尾道で製造が復活されました。


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柿渋の用途/使い方

柿渋一閑張りと五感張り
現在の一般的個人ユース 昔から様々な用途に使用されてきた歴史がありますが、現在一般的に利用されている用途は以下の通りです

塗料/塗装

塗料として家の柱、樽や桶、床等に盛ん為使用されてきましたが、今でも建築資材として広く利用されています。特にシックハウス症候群に効果があるとされ、内装に利用されています。
その他、昔からの漆器の下塗りの他、家具、食器にも利用されています。

詳しくは塗料としての柿渋のページをご覧下さい。

染料/染色

染料として使用された歴史も古く、特に庶民の衣服染色することに利用されました。今では染色家によって独特な色の世界が展開されていますが、綿染めから製品染めまで工業製品化されつつあります。

詳しくは染料としての柿渋のページをご覧下さい。


和紙と柿渋(一閑張り/一貫張り)

和紙の強度が増すために盛んに利用されてきました。
京友禅や小紋安どの糊置き職人が防染作業に使用する糊筒や型染めに使用される型紙が各地の伝統産業を支えてきましたし、番傘や団扇などにも利用されています。今では一閑張り(一貫張り)が有名です。

詳しくは一閑張りのページをご覧下さい

清澄剤として

柿渋の主成分のカキタンニンがタンパク質と結合するという性質を利用して清酒、みりん等の濁りをとる清澄剤〈澱下げ剤)として広く使用されています。
一般的では無いのであまり知られていませんが、柿渋の用途としては一番です。
   

その他の用途

同じ清酒繋がりで言えば、醸造で醪を搾るのに柿渋で染めた木綿の袋が使用されました。毎年、この袋を染めるところから杜氏の仕事が始まったと言われていて、それを何年も繰り返し繰り返し使用する間に独特の風合いになった物が酒袋(さかぶくろ)として有名です。しかし今では殆どが機械化され、この袋が使用されることが無くなりましたが、地方の拘りの造り酒屋で再現されたというニュースを目にするようになりました。又、酒袋は、かばん等の材料として根強い人気があり、茶色のダイヤと呼ばれた時期もありました。

漁業(釣り糸・投網)
木綿糸を柿渋で染めると強度が増し、防水効果があることから漁網や釣り糸に使用されました。又、収斂作用を利用して毒流し漁も行なわれました。

海運
防水補強目的で木造船の船体に利用され、又、帆にも利用され、強靭な帆布が風を一杯に受けて運航を支えました。かの有名な北前船の繁栄も柿渋に支えられたのでしょうね。又、歴史を動かしてきた勇猛な村上水軍の活躍の影でも柿渋が活躍したわけです。

民間薬
火傷、しもやけ、下痢止め等に効果があるとして利用された歴史があります。

防虫
柿渋で染色したり塗装を行うとカキタンニンが強固な被膜を張って表面を保護するために衣類や紙に着く害虫から守るために使用されました。又、木材に塗布して防蟻剤的に利用されました。この防虫効果という言葉が独り歩きして、蚊やハエ、ゴキブリ等にも効果があると誤解されているのが気になるところです。
又、防カビ効果も期待出来ません。



柿渋の作り方(製造法)

本格柿渋の製造方法

 ここでは昔ながらの伝統的な自然発酵製法について説明しています。
  柿の実の摘果→洗浄→搾汁→発酵→殺菌→熟成


渋柿の実

①柿の実の摘果・収穫


未だ未熟の青い渋柿の実を摘果する事から始まります。



柿渋搾汁工程

②柿の実の洗浄・搾汁

摘果された柿の実を洗浄して機械にかけて搾汁します。




柿渋搾汁液
搾りたては青くてフルーティな香りがします。




     
柿渋貯蔵タンク

③発酵・熟成

タンクに入れて発酵/熟成されます。柿渋製造のカギは発酵工程にあります。
発酵と熟成が混同されるケースを見かけますが、大切なのはカキタンニンをより高分子化させる為の発酵であって、貯蔵中に結果として熟成されるようなものです。だいたい2~3週間で発酵が終わりますので、後はカキタンニンの重合が安定するまで、3か月程度寝かせれば十分です。
      

柿渋の発酵について

柿渋で一番大事なのが発酵で、柿渋の命です。元々が植物は全てタンニン質を持っていますが、その中でも一番の高分子がカキタンニンと言われています。その柿タンニンが発酵により更に高分子化して、よりパワーアップするのです。自然発酵ですので、気温など気候に大きく左右されますので、如何に上手く発酵させるかが柿渋の命です。気候条件によりますが、大体2~3週間で発酵は終わります。よく、発酵と熟成を混同して1年とか2年間発酵熟成させるなんて表現されていますが、発酵と熟成は別です。

柿渋の熟成について

発酵によって、より高分子化したカキタンニンの分子構造が安定するまで熟成させてやる必要がありますが、発酵が終わって2~3カ月もすれば安定しますので、それ以上の熟成はあまり意味がありません。そもそもが、年に一度、柿の実が未熟の時期に一度に造り込み保存するわけですから、貯蔵することが結果的には熟成させることになるだけです。ネット上には誤った情報が氾濫しておりますが、3年熟成とか5年熟成とかは全く関係ありません。3年も5年も熟成させると、酸化によって粘度が増していき、ドロドロになりなります。よく、柿渋の粘度と濃度が誤解されますが、粘度は酸化によって増していきます。しかしながら濃度はカキタンニン量によって決まりますから、関係はありません。ご注意下さい。


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柿渋の種類と本粋柿渋

柿渋液
現状ネットを中心に色々な柿渋が市販されていますが、当然のことながら柿渋石鹸とかカキタンニンを柿渋と称した柿渋○○は該当しませんのでご了承下さい。またその製造方法は様々で、明確に線を引いて分類することが困難なので、順不同で列挙しています。お買い求めになるのでしたら、本粋柿渋で無臭柿渋の柿多冨がお勧めです。

①本格柿渋(自然発酵製法)

昔ながらの伝統的な製法で、搾汁で出来た果汁を自然発酵熟成させる為、発酵段階で発生した有機酸系の低分子物質が混ざり合って独特の悪臭を放ち、柿タンニンの分子の大きさもバラバラで、品質の安定性に欠ける。

②本格柿渋を精製した無臭タイプ

臭いの元となる有機酸系物質を取り除き無臭とするとと共に、低分子のカキタンニンも取り除くので、高分子が揃った品質の安定したモノになる。

無臭柿渋についてはこちらのページを参考に御覧ください

③本格柿渋に化学物質など加えて臭いを抑えた物

アルカリ系物質を加えることにより、臭いの元となる有機酸系物質を中和させて臭いを抑えようとするモノ。

④酵母菌発酵製法

酵母菌を加えて強制的に発酵させ、発酵時間を短く抑えることにより有機酸系の発生量を少なくして臭いを抑えたタイプで、無異臭タイプと呼ばれています。

⑤発酵させないタイプ

果汁を発酵させないで、特殊な製法で低分子のカキタンニンを取り除き、高分子だけを残したタイプ。発酵させないので無臭であるが、発酵させないものが柿渋と呼ばれるのか?甚だ疑問が残るところです。

⑥弁柄など顔料で着色したタイプ

柿渋は茶系色だけなので、顔料などを混ぜてカラー展開されたタイプ。

   

⑦化学塗料に微量のカキタンニンを加えたタイプ

カラフルな柿渋はこのタイプで、中には無色のタイプも販売されていますので、惑わされている消費者の方もおられるのではないでしょうか?

   

⑧染料化されたタイプ(柿渋染料)

化学処理され染料化されたタイプで柿渋染料と呼ばれ、一般の草木染の染料と同じ様に、熱と助剤を加えて使用するタイプ。特徴は風合いが硬くならない事と経時変化で逆に色が薄くなることです。又、塗ったり浸したりという一般的な仕様法では発色しませんので注意が必要です。

   

⑨本粋柿渋

上記の様に、様々な物が柿渋として販売されております。そこで、昔ながらの自然発酵製法で造られた本格柿渋で、尚且つ添加物など一切含まない純粋な柿渋を新基準として本粋柿渋と命名しています。

本粋柿渋についてはこちらのページを参考に御覧ください。


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柿渋の特性

1)柿渋の発色
濃度と塗布・染色回数と経時変化で色合いが変わってゆきます。
柿渋色見本1 柿渋色見本2 柿渋色見本3
2)柿渋の色
基本的にはブラウン・茶系色のみです。カキタンニンが酸化して徐々に発色しますが、特に紫外線によって酸化が促進されますので、発色が速くなりますので、染色マニアの間では染色後に直射日光に当てると言うのはこの理屈です。

3)色対応
他の素材を使用して、その色合いを変化させる方法があります。
媒染材
a)鉄媒染
b)チタン媒染
C)アルカリ処理

詳しくは塗料としての柿渋のページをご覧下さい。


4)風合い
カキタンニンが表面に皮膜を張るのが特性ですので塗料として使用した場合には補強材とか防水効果が期待できるわけですが、染料として使用した場合には布の風合いが硬なります。

5)柿渋の臭いと無臭柿渋
発酵工程で発生する不純物の有機酸系物資が臭いの元であり、主成分のカキタンニン自体は 無臭ですので、特殊製法で低分子を追い出し、高分子を残すことで無臭柿渋が誕生しました。

無臭柿渋についてはこちらのページを参考に御覧ください


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柿渋及び柿渋作品・商品の販売/紹介

柿渋の販売及び柿渋染め商品などの作品、商品のネット販売店及び実店舗の紹介、又柿渋が体験できる工房、教室などを紹介しております。 

本粋無臭柿渋柿多冨ラベル

本粋/無臭柿渋がお勧め/本粋は登録商標です

ネット上でも様々な商品が販売されておりますが、柿渋をご購入になるのでしたら、無臭/本粋柿渋柿多冨®(かきたふ)がお勧めです。

「日本で最も美しい村」連合加盟
「柿渋の郷」京都山城和束町生まれ

柿多冨の三つの特徴

①昔ながらの発酵製法で造られた本格柿渋
②何も加える事がない100%純粋柿渋
③特殊精製技術で臭いを取り除いた無臭柿渋

内容量は、1L入りと20L入りの種類での販売を行なっております。
特に、業務用、卸売りがメインですが、条件により小売り対応も可能です。
又、柿多冨を使用した商品の販売、販売店の紹介も行なっております。

柿渋のお求めはこちらからお入りください


柿渋ショップ

柿渋ネットショップ街

柿渋染めを中心に、柿渋製品・商品・作品を取り扱う全国各地のショップが揃ってます。あくまでも日本古来の文化としての柿渋ですので、柿渋石鹸とかシャンプー、最近話題の柿渋キャンディーなど、少量のカキタンニンが入っただけの柿渋○○的な商品は取り扱っておりません。

柿渋ネットショップ街はこちらからお入りください。


柿渋アトリエ

柿渋リアルショップ
アトリエ/工房/教室

コロナ過で急激なネット化が進んでおりますが、やはり実際に手に取って柿渋や柿渋染め作品、商品等に触れて頂きたいものです。店頭で柿渋がお買い求めいただけるリアルショップや工房/アトリエ/教室等の情報を集めて発信しております。是非一度体験して頂きたいものです。又、皆様からの情報もお待ちしております。

柿渋ギャラリーはこちらのページからお入りくださ



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柿渋書籍のイメージイラスト

柿渋参考文献

柿渋に関する参考書籍、出版物のご紹介です。柿渋に興味のある方、もっと深く研究したい方等の参考になればと思い、ここに掲載させて頂いております。又皆様から情報を頂ければ掲載させて頂きます。

柿と柿渋(柿の民俗誌)  今井敬潤  
柿渋           今井敬潤  
柿            今井敬潤  
柿渋クラフト       寺田昌道  
(柿渋染めの技法)
柿渋クラフトを楽しむ   寺田昌道  
(型染めと筒描き染め)
柿渋のうた        久保川幹夫 
柿渋x型染        加賀城建  
柿渋に遊ぶ-太陽の染め織り-マリア書房




柿渋雑学イメージイラスト

柿渋雑学集

柿渋に興味を持って頂けるようにとの思いから、柿渋に関する様々な言い伝え、話題、エピソード等を集めてみました。面白可笑しく柿渋に触れて頂き、話しのネタにでもして頂ければと思います。皆様からの情報もお待ちしております。

〇柿渋の臭いとエピソード

〇柿渋が水商売の語源

〇柿渋染めマスク福面が日本初のマスク

〇柿渋と一閑張りの語源

〇柿渋石鹸と牛乳石鹸の違い

〇柿渋石鹸御殿が建った?!

〇柿渋は抜けません(柿の渋抜き)

〇柿渋と大相撲(明荷)

〇柿渋の日本三大産地

柿渋雑学集へはこちらからお入りください   


Q&Aのイメージイラスト

柿渋Q&A集

今までに柿渋に関する様々なご質問など頂いておりますので、参考までによくあるご質問等のQ&Aを集めました。お問い合せを頂く前に、今一度ご覧下さい。

Q)柿渋は原液のままで使用するのでしょうか?

Q)柿渋が固まってしまった時は?

Q)柿渋の色は茶系だけでしょうか?

Q)柿渋は無色透明になりますか?

Q)柿渋には防虫効果がありますか?

Q)柿渋塗装のデメリットは?

Q)柿渋は日光で発色するのですか?

柿渋Q&A集はこちらからお入りください


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柿渋の販売

全国の柿渋販売店/小売店


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和紙と柿渋(一閑張り)     

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柿渋染めマスク「福面」

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柿渋雑学集豆知識


柿渋に関するQ&A


 

 運営会社案内

 柿渋とコラボレーション
  プランニング&ネットワーク
  株式会社 柿渋プラネット
  大阪市中央区久太郎町1-9-26
  設 立:2014年
  資本金:300万円
  履 歴:
  1998年
  自然色倶楽部としてスタート
 1999年
  無臭柿渋の販売開始
  2004年
  ウエブサイト柿渋情報局の開始
  2008年
  株式会社柿多冨の設立
  大阪市中央区本町に事務所開設
  大阪商工会議所会員登録
  2009年
  無臭柿渋柿多冨(カキタフ)
  ブランド展開開始
 柿渋のブランド化は業界初
 「柿多冨」は登録商標
  7月2日を「柿渋の日」に制定
 日本記念日協会の認定
  2010年
 柿渋の糸染めチーズ染色の開発
  柿渋の綿染め&紡績の開発
 2012年
  キャラクター「カッキ&渋」誕生
 日本初の柿渋総合展を大阪で開催
 2014年
 株式会社柿渋プラネット設立
 大阪「船場まつり」に参画
 「船場の一品」に掲載される
 2016年
 「一閑&五感」ブランド立ち上げ
 段ボールの再利用運動スタート
 2020年
  二代目キャラクター
 「カッキー&しぶこ」誕生
 「カッキー&しぶこ」は登録商標
 2021年
  株式会社柿多冨を統廃合
 2022年
  柿渋の新基準「本粋柿渋」制定
  本粋無臭柿渋柿多冨(かきたふ)
 として展開開始
 「本粋」は登録商標
  大阪市中央区久太郎町に移転
 
 
 コンタクト
 営業時間:10~16時
 日祭日休業
 お問合せ:テレワーク推進の為
 メール、FAXでお願い致します
 
 メール:kakitafu〇
 kakishibu-planet.co.jp
 迷惑メール対策の為
 〇を@に変え送信願います
 
 fax:06-7739-5388
 専用携帯電話
 tel:080-6333-4803
     
    
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